ティーンズのページ
2022年1月~6月
6月
キアラ・カルミナーティ 作 関口英子 訳 古山拓 絵 | |
岩波書店 | |
13歳のイオランダとその家族は、祖国イタリアがオーストリアに宣戦布告した日から、生活が一変してしまいました。父親と2人の兄は戦場に行き、母親はスパイの疑いをかけられ、憲兵に連れていかれてしまいます。残されたイオランダと妹は、生きるために旅に出ます。1914年から1918年にかけての、第1次世界大戦時の北イタリアの様子を、少女の目を通して描いた物語です。 |
ホリー・ゴールドバーグ・スローン 作 三辺律子 訳 | |
小学館 | |
ジュリアは背が低いことがコンプレックスの12歳の女の子。彼女は親が申し込んだ「オズの魔法使い」のミュージカル公演に、“マンチキンの国の小人役”として参加することになってしまいます。音楽は大の苦手なのに!しかし、劇団で出会った魅力的な大人達に囲まれ、彼女は次第に演劇に夢中になっていきます。ひと夏の演劇の稽古を通して、ジュリアは何に気がついたのでしょうか。 |
栗沢まり 作 中田いくみ 絵 | |
ポプラ社 | |
学年委員長の美咲は常に“正しく”あろうと努力を重ねてきました。中学卒業を間近に控え、地域の伝統行事「卒業祝賀会」を成功させようと、意欲を燃やしています。けれど、祝賀会の準備に携わるうちに、様々な境遇や家庭の事情を抱える生徒たちが、ごく身近にいるということを知ります。そして美咲は、自分の信じてきた“正しさ”に疑問を抱き、何ができるかを考えていくようになります。 |
佐藤まどか 作 | |
小学館 | |
ローマで生まれ育った14歳の圭人は、美術館へ通い、古い建造物をスケッチするなどして、ローマの街を愛し芸術に親しんでいました。ところが父が突然の事故で亡くなり、母と日本に帰国することになります。帰国後、反抗的な女の子“歩”に出会い、歩の描くグラフィティ(落書き)に圧倒されます。歩と交流していく中で、圭人はゼロから何かを生み出すのではなく、古きよきものを次代へと繋いでいきたいのだと気付きます。 |
5月
小嶋陽太郎 作 | |
ポプラ社 | |
町の不良にからまれているところを、怪しげな気功を使う変わったクラスメイトのクラゲに救われた竹人。これ以上、面倒なことに関わりたくない竹人は、何事もなかったことにしようとします。しかしクラゲは、竹人たちを巻き込んで、不良たちをやっつけるため、朝ガエルズを結成します。全く性格が合わない二人ですが、目的を果たそうと大胆な作戦を考えます。そして、事態は予想外の方向へ進んでいきます。 |
オスカー・ワイルド 作 金原瑞人 訳 ヨシタケシンスケ 絵 | |
理論社 | |
19世紀末の作家オスカー・ワイルドの短編集。有名な「幸せな王子」をはじめ全5作品を楽しめます。屋敷の住人をなんとかして怖がらせようとする幽霊や、手相鑑定の結果に振り回されてしまう男など、個性的な面々が登場します。一気に読めるストーリーの中に、人間のやっかいな本質や、愛の姿を見出すことが出来ます。 |
4月
名もなき冒険家 文・絵 テディ・キーン 原書編集 葉山亜由美 訳 | |
トゥーヴァージンズ | |
「君たちがいつか、自分の足で冒険の旅に出かけるとき、きっと役に立つだろう」アマゾンの奥地で発見されたスケッチブック。それは“名もなき冒険家”が書き記した冒険の書でした。世界中を旅したときのメモや探検のアドバイスなど、自然の中で生き抜くための知恵がいっぱいです。色鮮やかなイラストを眺めているだけでも楽しい1冊です。 |
鳴海風 作 おとないちあき 絵 | |
ポプラ社 | |
幕末、ふとしたきっかけで英語と外国に興味を持った少女そらの物語です。外国のことを良く思っていない人も、まだ多かった当時、彼女は世界に目を向けて、苦労を重ねながら友と一緒に学び成長していきます。知りたい、学びたいという気持ちを持ち、自分の進む道を切り開いていく姿は、勇気と感動を与えてくれます。 |
井出留美 著 手塚雅恵 絵 | |
旬報社 | |
食糧危機は、世界全体で今後ますます深刻になっていくことが予想されています。日本でも、コロナ禍で給食が食べられなくなった子どもたちの栄養不足が懸念されています。十分な穀物が生産されているのに、なぜ飢餓が起こるのでしょうか?この本では、食料危機についてわかりやすく解説されており、私たちが日常の中で実践できることについても学ぶことができます。 |
香西豊子 監修 | |
いろは出版 | |
これまでに日本では何度も感染症が流行しましたが、衛生状態の改善やワクチンの開発によってそれらを克服してきました。本書は飛鳥時代から現代まで、人々が感染症に対処してきた歴史を紹介しています。感染症の流行後に生活様式がどのように変化していったのかも分かります。各章の導入部分は漫画形式になっており、気軽に読み進めることができます。 |
3月
富安陽子 著 | |
偕成社 | |
明治時代、大阪の道具屋の娘である花岡イカルは、13歳にして相次いで両親を亡くし、東京の遠縁の家に身を寄せます。父親譲りの古美術の目利きを見込まれ、上野の博物館で倉庫整理の助手になりますが、そこは新設された怪異研究の部署でした。個性豊かなメンバーと共に所蔵品にまつわる不思議な事件に遭遇します。 |
令丈ヒロ子 文 深川直美 絵 | |
講談社 | |
マンモスは、約4,000年前に絶滅した、ゾウに似た大きな生き物です。そのマンモスを現代によみがえらせようと、近畿大学の研究者が“マンモス復活プロジェクト”を立ち上げました。得られた研究結果が、未来の地球環境や人類を含むすべての生命に役立つと信じる研究者たちの熱い思いが伝わってきます。 |
渡邉克晃 著 | |
青春出版社 | |
私たちが暮らす惑星「地球」。この本では、気象や自然といった表面のことから、ふだんは見えない地球の内側にある地下資源や環境問題まで、様々な知識をわかりやすく紹介しています。地下資源の不思議を体感できる実験も紹介しており、子どもから大人まで楽しめる内容です。 |
2月
ジョーン・バウアー 作 杉田七重 訳 | |
小学館 | |
幼いころに母を亡くし、最近父をガンで亡くした12歳の少女オリーブは、友達にみなしごと言われ傷ついたまま異母姉妹の16歳年上のモーディと生活するために転校しました。そこで、盲導犬候補の子犬ルーミーと出会います。犬が大好きなオリーブはパピーウォーカーとしてルーミーを引き取り育てることで、自分の心を癒していきます。オリーブとルーミーの愛と信頼の物語です。 |
草野たき 著 | |
ポプラ社 | |
中学2年生の海斗は大企業に勤めていた憧れの父が突然脱サラし、パン職人を目指すことに納得できませんでした。そのショックから中学受験を諦め、地元の中学に通い5歳の手のかかる弟の面倒を見る事で自分の本当の気持ちから逃げていました。そんな時、保育園の同窓会で再会した友だちが、自分の力で前に進もうとしている姿を見て、自分も思いどおりの未来を切り開こうと考え始めます。 |
1月
小手鞠るい 著 | |
あすなろ書房 | |
春希は中学3年生の女の子。書くことが大好きで、男性になりきって日記を綴ります。文芸部の次期部長は誰にするの?受験はどうする?そんな悩み多き日々を投稿した詩のサイトで、トラブルに巻き込まれてしまいます。作家になりたい!という思いを胸に、周囲の人々の助けも借りながら、大人に近づく姿が日記の形で描かれていきます。 |
中村安秀 著 | |
旬報社 | |
母子手帳は日本で生まれたって知っていますか?世界で最初の母子手帳が作られたのは、第二次世界大戦が終わったころでした。食べ物もなく、栄養状態も良くなかったため、お母さんと赤ちゃんの命を守るために作られたのです。現在、母子手帳は、様々な国で使われています。世界中に広がった母子手帳の物語です。 |
安田夏菜 著 | |
講談社 | |
生き物が大好きな山口アビゲイル葉奈は、転校してすぐ科学部に生物班を復活させました。しかし、虫嫌いの生徒からいじわるされたり、飼育していた蚊が教室中に飛びまわったりと学校は大混乱です。そして、生物班の存続をかけて学校に活動の成果を示さなければならなくなりました。抜群の行動力の葉奈とイケメン男子の藤堂ミハイルや科学部のメンバーが繰り広げるバイオロジカルな日々をご覧ください。 |