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「世田谷区家庭読書の日」にお届けするおはなし 第33回 ねずみくんのチョッキはどうなったでしょうか?

作成日:2020年11月23日

世田谷区では、「毎月23日は、世田谷区家庭読書の日」として家庭での読書をすすめています。 

 毎月23日に図書館職員が子どもの本のことや図書館での楽しい出来事をお届けしています。

 第33回 ねずみくんのチョッキはどうなったでしょうか?

 9月に横浜の赤レンガ倉庫で「誕生45周年記念ねずみくんのチョッキ展」が開催されました。「ちゅう央図書館」に勤務する身としては、見にいかねば!と勇んで行ってまいりました。その会場で出会ったステキなお話を聞いてください。
「なぜ見に行かねば」なのかと言いますと、ねずみくんは中央図書館のキャラクターとして使用させていただいているからです。

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 最初に展示されていたのは、一作目の「ねずみくんのチョッキ」の原画でした。
ネタばれになりますが、「ねずみくんのチョッキ」は、「いいチョッキだね、ちょっとかして」と言われて、貸したチョッキが知らないうちに他の動物たちに着られ、最後にチョッキは伸び伸びになってしまうお話です。
原画を展示している壁に「最後にチョッキは何になったでしょう?」という四択クイズが書かれていました。
鉛筆で丁寧に描かれたねずみくんをしげしげと見ていると、私の前を歩く若い男性と女性の会話が耳に入ってきました。
「クイズの答えを知ってるのなんてズルーイ」彼女さんの言葉です。
(フムフム、彼はこの絵本を知っているけど、彼女さんは知らないのだな…)なんて考えているとその後の会話も聞こえてきました(決して、聞き耳たてていたわけではありませんよ!)。
「この後がいいんだよ」クイズの答えでもある最後のシーン、伸びたチョッキをゾウさんの鼻でブランコしているねずみくんの絵です。
「これはね、本の最後のページ、書いた人の名前や何かが書いてある所に書かれていたんだ。」と彼が説明しています。
「よく覚えているね!」と思わず声をかけそうになりました。モチロン!そんな無粋な真似はいたしません。でも、密かに感心していました。きっと、彼は何度も、この絵本を家族の方に読んでもらったのでしょう。自分でも読んだかもしれません。そのたびに、伸びたチョッキにガッカリした後の楽しい絵にホッとしていたのではないでしょうか。よい絵本はいつまでも心に残るんのだなぁと。

 これ以上後ろにいると本当に盗み聞きオバサンになる!と思い、彼らを追い越し、先の展示を見に行きました。どの絵も何種類もの鉛筆を使った繊細な絵でした。

 素晴らしい作品を見て、ちょっとステキな会話を聞けて気分が良く、この気持ちをおすそ分けしようと展覧会の図録を買ってきました。図書館に寄贈しましたよ。図録もこりにこっていて、チョッキを着ていました。とてもカワイイ!

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しかし、図書館では管理できないので、イエイエ他の本から「チョッキ貸して!」って言われないために、脱げないようにしてあります。「児童資料コーナー」にありますので、見てください。
※「児童資料コーナー」は児童書の研究資料や子どもへの読書活動について資料を収集しています。地下1階にあります。

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『誕生45周年記念ねずみくんのチョッキ展−なかえよしお・上野紀子の世界−』

「世田谷区家庭読書の日」にお届けするおはなし第1回〜第32回はこちら