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「世田谷区家庭読書の日」にお届けするおはなし 第58回  勇気がわいてくる!?『ラチとらいおん』

  • 掲載日2022年12月23日

世田谷区では、「毎月23日は、世田谷区家庭読書の日」として家庭での読書をすすめています。 

 毎月23日に図書館職員が子どもの本のことや図書館での楽しい出来事をお届けしています。

 第58回 勇気がわいてくる!?『ラチとらいおん』

 元気いっぱいで負けん気が強いと見られているわが子。でも実は、とても小心者。そんなわが子が気に入っていた絵本が
『ラチとらいおん』です。

 主人公のラチは犬が怖くて見ただけで逃げ出してしまう、気弱な男の子です。絵本に出てくる強そうなライオンの絵が大好きなラチ。こんなライオンが一緒にいてくれたらなぁと思っていると、部屋に小さなライオンが現れます。そのライオンと一緒にラチが自信をつけて勇気を出せるようになる過程に共感したのか、小学生になってからもよく「読んで」と言われました。家にあったライオンの小さなぬいぐるみに「ラチ」と名前をつけて、可愛がっていたのを懐かしく思い出します。「ラチ」は主人公の男の子の名前で、ライオンの名前ではないのですが…。

 先日、本棚の整理をしていた際、この絵本が出てきて「この絵本好きだったよねー。」と話しかけると「そうだっけ?」とそっけない返事。思春期のわが子は興味がないか…となんだか寂しい気持ちになっていました。そんな母の落胆を察したのか「ああっ!ラチね。はいはい。」と、とりあえず言っとけーという感じでしたが、人の気持ちを察する力がついたのかなぁと親バカなことを思ったのでした。

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『ラチとらいおん(世界傑作絵本シリーズ ハンガリーの絵本)』 
マレーク・ベロニカぶん・え とくながやすもとやく(福音館書店)

 

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