こどもページ
2022年1月~6月
6月
![]() | ベン・デイヴィス 作 渋谷弘子 訳 |
評論社 | |
ジョーダンは、半年前に都会から引っ越して来ましたが、学校の仲間とはまだ馴染めないでいました。ある日ジョーダンは、ママがお昼に持たせてくれたスープを、ホームレスにあげました。それは、ジョーダンが入院していた時に、仲良しだった少女と誓い合ったことを守るためでした。姉のアビがジョーダンの行いを動画で紹介したことにより、スープ運動として広まっていきます。 |
![]() | 山口理 作 ふすい 絵 |
国土社 | |
誰もが知っている東京タワーには、秘密の計画がありました。健人の曽祖父が、人々の心に希望を与えたいと始めたことでしたが、実現するには高度な科学技術が必要でした。小学生と思えないほど科学に詳しい健人は、その計画を実行するべく、誰の手も借りず、研究に取り組んでいました。そんな健人も、幼なじみの心咲(みさき)らと関わっていくうち、ほかの人と力を合わせることを受け入れるようになります。 |
![]() | 池上彰 監修 |
KADOKAWA | |
2022年4月から、日本の成年年齢が20歳から18歳に引き下げられました。この本は、大人として行動する時に大切な、情報管理術、お金の使い方などの8つの視点からアプローチしています。具体的な解説とともにデータも豊富で、どのページから読んでもよい構成となっています。生きる上での知恵とヒントが満載の1冊です。 |
5月
![]() | 天沢彰 作 水野ぷりん 絵 |
文研出版 | |
ある日、絹は戯作者の父に頼まれ、お玉が池に出るという、幽霊の正体を確かめに出かけます。ところがそこは、江戸で噂の怪盗団の隠れ家で、絹は監禁されてしまいました。絹を助けるため、南町奉行所同心の息子である栄太郎・のんびり屋だけれど剣豪の梅之助・いつも元気な源吉の3人が、怪盗団に立ち向かいます。絹を合わせて4人の“お江戸子ども捕物組”の活躍が、全5話に収録されています。 |
![]() | アンソニー・マゴーワン 作 野口絵美 訳 |
徳間書店 | |
英国ヨークシャー州の物語です。ニッキーは、1歳上の特別支援学校に通う兄ケニーと、ケニーを慕う犬のティナと一緒に、ヒバリを見るために、遠くの丘にハイキングに出かけますが、思わぬ悪天候のため、道に迷ってしまいます。ニッキーは、ケニー達を励ましながらも帰るために奮闘しますが、負傷してしまい、絶望的な気持ちの中で、複雑な事情を抱えている自分の家族への思いを巡らします。次々と訪れる困難へ果敢に立ち向かっていく彼らに、心を動かされます。 |
![]() | 大西暢夫 著 |
アリス館 | |
和ろうそくは、どのように作られ、何からできているのでしょうか。その材料をたどっていくと、蠟のしぼりカスが藍染職人へ、藍染で出た灰が陶器職人へ、藍の発酵を助けるむしろは、米農家の稲を刈り取った後の藁を使用するなどと、職人と職人の仕事は、つながっていることがわかります。昔から続くモノづくりは、季節に沿って、自然から恩恵を受け、捨てるものがない、大きな循環の中にあります。 |
4月
![]() | 郡司芽久 著 |
ナツメ社 | |
キリンとヒトは見かけは違いますが、首にある頸椎という骨は同じ7個です。この本では、知っているようで知らないキリンの生誕やキリン好きの少女だった著者が“キリンの研究者”になるまでの道のりが書かれています。“好き”という気持ちを大切にしたくなる一冊です。 |
![]() | 中島信子 著 |
汐文社 | |
理夢(りむ)は、両親と姉の4人家族です。4年生の終わりに祖母をひきとることになってから、次第に家庭が崩壊していきます。そして、6年生になった2020年の春、新型コロナが広がり学校が休校になり、理夢に祖母の介護の負担が大きくのしかかります。忘れることのできない1日が描かれた現代のヤングケアラーの物語。家族はどうしたらよいのか、考えさせられるお話です。 |
![]() | ハビエル・マルピカ 作 宇野和美 訳 山本美希 絵 |
偕成社 | |
ある日突然、サラのおじいちゃんが再婚すると言い出しました。しかも相手は、30歳も年下の人。弁護士をしているサラのお母さんは、おじいちゃんの結婚に猛烈に反対します。サラは、叔父さんと協力して、なんとかお母さんに、おじいちゃんの結婚式に出てもらおうと奮闘します。 |
3月
![]() | 神永曉 監修 |
講談社 | |
日本では“いろ”の表現が独特です。例えば、赤は「あかね色」「えび色」「しゅ色」などがあり、花や鳥、四季の変化など自然の姿からつけられました。さまざまな色の由来とともに、その背景にある歴史や文化が、写真と絵画で紹介されています。 |
![]() | 宇井眞紀子 写真・文 |
少年写真新聞社 | |
ダイキとワカナの兄妹は、アイヌ文化の知恵を大切にしながら、何でもできてしまう格好良いじいじが大好きです。もともと文字を持たず、口で語り伝えられてきたアイヌの文化。その文化は、娘のひろ子さん、孫のダイキたちへと引き継がれていきます。アイヌ文様が刻まれた作品づくりの様子や舞踊など、鮮明な写真でアイヌ3世代の日常を切り取ります。 |
![]() | 杉本りえ 作 結布 絵 |
ポプラ社 | |
悠斗(はると)は乗馬クラブ“しいの木ファーム”に通う小学6年生です。愛馬マリモと共に、競技大会にエントリーする予定でしたが、マリモが体調を崩してしまいました。悠斗は他の馬で練習をしますが、なかなかうまくいきません。馬が大好きな仲間たちが、乗馬を通して様々なことを経験していく様子を描いた、さわやかな物語です。 |
2月
![]() | 森川成美 作 森川泉 絵 |
国土社 | |
自分と見た目がそっくりな転校生、亜麻里と仲良くなった小学6年生の紗矢。紗矢は、母の期待を背負って受験勉強に励んでいます。一方、亜麻里は、何にせよ一流のプロになれという母親の教育方針にしばられ、悩んでいました。やがて、ふたりは母親の考えに従っているだけの暮らしに、疑問を持ち始めます。自分の気持ちを見つめ直し、自らの意思を行動に移してゆく、ふたりの成長の物語です。 |
![]() | クリス・ダレーシー 作 相良倫子 訳 東郷なりさ 絵 |
徳間書店 | |
12歳の少年ダリルは、公園で傷ついて飛べないハトを見つけます。そのハトは飼い主のいるレースバトでした。飼い主に連絡しますが、「けがをしたハトはいらない」と言われ、ダリルは自分で飼うことを決意します。一羽のハトとの出会いがダリルの世界を広げていきます。 |
![]() | 長谷川まりる 作 吉田尚令 絵 |
講談社 | |
小学5年生の大賀は、小学校の目の前を流れるかすみ川で、人魚を見つけました。この大発見に興奮した大賀は、友人の千秋と一緒に、研究と称してこっそり人魚を飼うことにします。大賀は人魚に「かすみ」と名付け、どんどんひかれていきます。かすみ川で起こった少年たちの秘密のできごとです。 |
1月
![]() | フランシス・ホジソン・バーネット 作 尾崎愛子 訳 平澤朋子 絵 |
徳間書店 | |
“オンボロやしき”と呼ばれる古い人形の家で、ぼろぼろの人形たちが仲良く暮らしていました。ところが、新しい人形の家と人形が届き、“オンボロやしき”は処分されることに。逆境に負けず、前向きで心優しい人形たちの姿に心打たれる物語です。 |
![]() | 森本祈恵 著 小林朋道 著 |
くもん出版 | |
モグラの仲間なのに、土の中ではなく川で暮らす不思議な生き物“カワネズミ”。その“カワネズミ”を大学の研究にとどまらず、大学院生になっても追い続ける筆者のたくさんの発見や苦労が記されています。研究を支えてきた恩師の小林教授の解説も興味深いです。 |
![]() | ジェイソン・ビッテル 文 ケルシー・バゼル 絵 松藤留美子 訳 |
化学同人 | |
人間はコミュニケーションをとる時、主に言葉を使います。日本語・英語・中国語など言葉も様々です。では、動物たちはどのようにコミュニケーションをとっているのでしょうか?身体の形も住んでいる環境も大きく違ういろいろな動物たちのコミュニケーションの取り方を、見る・聞く・においなど、様々な方法に分けて紹介しています。
|
![]() | 戸森しるこ 作 牧野千穂 絵 |
静山社 | |
動物園のメスクジャク“ピーコ”にはもう1つ名前があります。昔、心を通わせた少年からもらった“ジャノメ”という名前です。しかし、少年が成長するにつれ心が通わなくなり、ある出来事がきっかけでジャノメは鳥小屋の外に出なくなりました。変わっていく1羽の鳥と少年の関係、ジャノメの繊細な心情に引き込まれます。 |