こどもページ
2019年7月~12月
12月
![]() | 蓼内明子 作 大野八生 絵 |
フレーベル館 | |
忙しいママに代わり週2回の夕食作りをしているふみは、インドカレーを作る時の玉ねぎを炒める15分間を“きつねの時間”と呼び、大切にしています。ある日ママから「パパは生きている」と知らされたふみはママとケンカし、ギクシャクしてしまいます。でも、二人の関係を再び結びつけたものは、この“きつねの時間”でした。微妙に揺れるふみの気持ちを表現した物語です。 |
![]() | 高橋うらら 著 |
金の星社 | |
乗る人の状態に合わせて設計された、世界に一つだけの完全オーダーメイドの自転車。堀田健一さんの作る自転車は、手足が不自由で普通の自転車に乗れない人たちの「風を切って走りたい!」という夢をかなえてくれるものです。何度もくじけそうになりながら、度重なる苦難にも負けず自転車を作り続けている堀田さんの姿を描いた一冊です。 |
![]() | 岩瀬成子 著 |
講談社 | |
小学5年の朋は、引っ越したばかりであまり友達がいません。ある日、英会話塾が休講だったので、ふとした思いつきで初めての道に入ってみました。角を曲がり、古びた屋並みを進んで行くと、オワリさんというおばあさんが朗読していました。朋は強く興味を惹かれます。オワリさんや、みっちゃんという女の子との出会いから、彼女は自分自身を見つめ直していきます。 |
11月
椰月美智子 作 早川世詩男 絵 | |
小峰書店 | |
スケボー命の小学6年生の拓人と宇太佳、忍の3人は、練習場所の公園からしめ出されてしまい、新しく見つけた花林神社の前の通りで、管理人の老人田中さんと出会います。ある出来事がきっかけで、骨折してしまった田中さんの身のまわりのお世話をすることになった3人が、田中さんとの交流を通して大きく成長していく様子に、心が温かくなるおはなしです。 |
フィリス・レイノルズ ・ネイラー 著 さくまゆみこ 訳 岡本順 画 | |
あすなろ書房 | |
『シャイローが来た夏』の続編です。11歳のマーティーは近所の荒くれ者のジャドから虐待されていた犬を必死の思いで譲り受けることができました。その犬にシャイローと名付け、家族として幸せに過ごしていました。幸せな日々も長くは続かず、今作では、ジャドの傍若無人ぶりに、マーティーと家族が苦しめられてしまいます。 |
今泉マユ子 著 | |
フレーベル館 | |
大きな地震や台風から、自分で自分の命を守る必要があります。この本では、ライフラインが不通のときに、命を守る食事のレシピを紹介しています。もし、災害で子どもが1人になった場合、電気・ガスのしくみを知った上で、カセットコンロなどを使えるようにしておけば、栄養バランスのとれた食事をとることも出来ます。防災を考え備えることの重要性を認識できる本です。 |
10月
![]() | 石井睦美 作 アンマサコ 絵 |
小学館 | |
卵のなかの町でリョウは両親や友達と楽しく穏やかに暮らしていましたが、13歳になると卵の世界を出るか残るか選ばなくてはならないというルールのため、リョウは卵の町を出ることに決めました。卵の世界の外にはどんなことが待ち受けているのでしょう。自分にとって本当に大切なこととは何かを問いかける本です。 |
![]() | ブックショート 編著 くじょう 絵 |
学研プラス | |
一話が5分で読みきれる短編を集めた「5分後の隣」シリーズの第一弾です。文字の向こうに人生のワンシーンを描いた映像が見えるようなWeb公募の短編小説25篇で構成され、合間のイラストまでもが物語のような形で表紙に繋がっていきます。5分ごとにあなたの心の奥に何か温かいものを感じさせてくれる一冊です。 |
![]() | 白矢三恵 作 スカイエマ 絵 |
PHP研究所 | |
人には言えない悩みを抱えている小学5年生の二葉、真央、達也、勝。4人は学校行事をきっかけに、それぞれが悩んでいることを知り、勇気をもって自分の気持ちを言ったり、相手を思いやるようになります。頑張ってやっと何かができるようになった日、それが“トクベツな日”なのです。 |
9月
![]() | 市川朔久子 作 |
岩崎書店 | |
不登校になった草子には、図書館しか居場所がありませんでした。しかしそこでも傷つくような出来事がありました。そのときそっと助けてくれたのは、司書の深津さんでした。「静かな子は、魔女に向いている」教わったこの言葉がどんな本に載っているのか知りたくなった草子は、勇気を出してレファレンスを希望します。やがて届いた白い紙の束には、少女たちのまぶしい夏が描かれていたのです。 |
![]() | 池田まき子 文 丹地陽子 絵 |
学研プラス | |
昔アメリカに奴隷制度があったことを知っていますか?この本の主人公ハリエットは実在の人物です。奴隷の子として生まれ、他の黒人奴隷同様“家畜”のように扱われる過酷な生活をしていました。ある日、奴隷主の都合で売られることになったハリエットは、自由を求め逃亡を決意します。自分だけでなく、数多くの奴隷の解放に力をつくしたハリエットの生き方に感銘を覚えます。 |
![]() | アリッサ・ホリングスワース 作 もりうちすみこ 訳 |
鈴木出版 | |
アフガニスタンで暮らす少年“サミ”はテロで家族を失い、祖父と共にアメリカに逃れます。伝統楽器である“ルバーブ”を演奏して生活していましたが、ある日駅での演奏中に、ルバーブを盗まれてしまいます。新しい学校で出会った友人たちと協力しながら、故郷の思いのつまったルバーブを取り戻すため、サミの11回の取引が始まります。世界中で問題となっている難民の現状についても、知ることが出来ます。 |
8月
![]() | 櫻いいよ 著 げみ イラスト |
PHP研究所 | |
毎日を楽しく過ごしていた中学一年生の由加ですが、好きな男子のことをきっかけに、突然、全ての友達を失ってしまいました。孤独となった由加は、学校で偶然再会した幼馴染の“ゆうくん”が気になり、声をかけるようになります。彼は幼い頃の明るい笑顔を失い、問題児と言われ、学校でいつも一人でした。思春期特有の心の葛藤に心揺さぶられる本です。 |
![]() | ケリー・バーンヒル 著 佐藤見果夢 訳 |
評論社 | |
年に一度、赤ん坊をいけにえに捧げているその町は、「悲しみの町」とよばれていました。しかし、赤ん坊は魔女ザンに助けられ、他の町で大切に育てられていたのです。ある年、ザンは助けた子に誤って月の光を飲ませてしまいました。彼女は、ルナと名づけられ、魔女としてザンが育てることになります。家族の絆、勇気とは何かを問いかける物語です。 |
![]() | ステイシー・マカナルティ 著 田中奈津子 訳 |
講談社 | |
8歳の時、雷にうたれて後天性サヴァン症候群になったルーシーは、突然数学の天才になりました。それ以来、家に引きこもり、数学に夢中でした。12歳のある日、おばあちゃんから“友達を一人作る”という課題をだされ、中学校に入学させられた彼女は、計算どおりいかない人間関係に悩み、徐々に自分や他人の気持ちを受け止められるようになっていきます。 |
7月
片野ゆか 作 高倉陽樹 絵 | |
ポプラ社 | |
2016年4月14日夜の余震から始まった熊本地震の約1年2ヶ月にわたる実話です。ある動物病院の獣医師が動物と飼い主を救うべく、震災の中、奔走する姿が描かれています。災害時に義務付けられているペット「同行避難」ですが竜之介先生は、いつでも一緒にいられる「同伴避難」を訴えます。人や動物の命、震災について考えるきっかけになる本です。 |
山口理 作 岡本順 絵 | |
文研出版 | |
動物嫌いの勇希は、“たかが動物”のために全力をつくす“たかが獣医”の父親をイライラした気持ちで見ています。そんな中、父親の開業で、自宅が動物病院になりました。次々とやってくる弱った動物や病院の仕事を間近で見るうち、勇希の心には次第に変化が現れます。動物達とのふれあいを通して命の重さを感じ、成長していく姿を描いた一冊です。 |
小手鞠るい 著 岡田千晶 装画 | |
講談社 | |
猫を介して始まった、しおりと龍樹の文通「おみくじレター 」。大怪我をして自宅のベットから動けなかった龍樹にとってそれは心躍る楽しいものでした。お互いに手紙だと悩みや将来のことを素直に書けるから不思議です。二人の部屋を行き来して手紙を運ぶ猫がなんとも神秘的。 |