こどもページ

2023年1月~3月

これまでにおすすめした本

3月

ダーウィンのドラゴン
4.da-whin.jpg リンゼイ・ガルビン 作
千葉茂樹 訳
小学館

有名な生物学者ダーウィンの助手であるシムズ・コビントン少年は、ある嵐の日に船から投げ出され、一人ガラパゴス諸島の火山島に流れ着きました。そこには巨大なドラゴンがいて、コビントンを島から追い出そうとします。コビントンを助けてくれたのは、緑のウロコが体を覆うトカゲでした。火山島でのサバイバルを経て、トカゲとの間に友情が芽生えていきます。事実を交えて描かれた迫力ある冒険ファンタジーです。

ガリバーのむすこ
4.gariba-no.jpg マイケル・モーパーゴ 作
杉田七重 訳
小学館

アフガニスタン生まれの少年オマールは、戦争で父を失い難民となりました。オマールと母は、安全で平和な土地を目指し海岸の町まで歩いていきますが、オマールは母を残して、ボートで先に親戚のいるイギリスに向かうことになります。しかし、途中でボートは沈み、小人が住む不思議な島に流れ着きました。今から300年前に書かれた「ガリバー旅行記」と現在の難民問題を結ぶ物語です。

空気のふしぎ
4.kuukino.jpg 荒舩良孝 構成・文
岩崎書店

透明で見ることはできないけれど、風が吹く時に体に当たり、感じる空気。空気はいつも私達の周りにあり、無いと生きていけない大切なものです。空気とは一体どのようななものなのでしょうか?段ボール箱と線香の煙を使った“空気砲”や、重さがあることを体験する“空気でキャッチボール”などの実験を通して、空気の実体に迫ります。

2月

野鳥のレストラン
4yachouno.jpg 森下英美子 文 
新開孝 写真
 
少年写真新聞社

野鳥が食べるエサは花の蜜、草の実や木の実、虫や魚、他の鳥や小動物までと様々です。くちばしも、よく食べるエサに合わせた形をしています。街中や公園、雑木林、水場や水辺、田んぼや谷川などいろいろな場所で、野鳥が食事をする様子が、写真と文章で載っています。野鳥の生態について、詳しく知ることのできる本です。

吹雪の中の列車
4fubukino.jpg マト・ロヴラック 作 
山本郁子 訳 
ささめやゆき 絵 
 
岩波書店

クロアチアの小さな村、ヴェリコ・セロの小学校では、貧しい家の子もお金持ちの家の子も一緒に勉強しており、喧嘩が絶えません。けれど、最高学年の4年生になった生徒30名は“子ども同盟”を結成し、まとまろうと努力しています。ある日、子ども同盟全員で町へ日帰り旅行に出かけますが、猛吹雪で列車が止まってしまいました。危機に直面する中、格差を乗り越え、皆が協力する大切さを教えてくれる本です。

日本のスゴイいきもの図鑑-海、山、川、街etc.で懸命に生きる固有種の話-
4nihonno.jpg 加藤英明 著 
 
大和出版

約40億年前に地球に生物が誕生してから、現在までに約3000万種の生きものが生まれました。日本では30万種以上の生きものが生息し、その中には多くの“固有種”が存在します。この本では、多様な“固有種”の特徴やエピソードが紹介されており、また人が持ち込んだ“外来生物”をきちんと管理しないと“固有種”にどんな影響があるのかを説明しています。生きもの達の進化を守るため、何をすべきか考えさせられます。

1月

すごすぎる色の図鑑-色のひみつがすべてわかる!-
4_sugosugiru.jpg ingectar-e 著
 
KADOKAWA

テレビやスマホの画面は3色で出来ています。実は“光の三原色”に属する赤と緑と青の小さな点々が集まり、光の点滅や強弱で画面を映し出しているのです。また、“原色”と呼ばれる赤・青・黄の3色であらゆる色が作れること、色によって見た目の大きさや重さが違うことや、色の基本や不思議、そしてカラーユニバーサルデザインの工夫など、色を上手に利用するきっかけとなる知識が満載です。。

10歳から読める・わかるいちばんやさしい刑法
4_jussai.jpg 和田俊憲 著 
 
東京書店

刑法とは、犯罪と刑罰を定めた法律です。この本では、昔話を題材にしながら、刑法についてわかりやすく解説しています。白雪姫は生きかえったから魔女は殺人罪に問われないのか、サンタさんは住居侵入罪ではないか、など興味深い事例が説明されています。聞いたこともない罪名も登場するなど、刑法について知るきっかけともなります。

目で見るSDGs時代の生物多様性
4_medemiru.jpg ジェス・フレンチ 著 
片神貴子 訳 
 
さ・え・ら書房

地球では、菌類、藻類、虫、植物、動物などのさまざまな生き物が、それぞれつながりをもって生きています。この生き物たちの豊かな個性と、生命のつながりのことを“生物多様性”と呼んでいます。多くの種類の生き物が絶滅しかけている現状を知り、それらをどうやって守り、地球の未来を変えていくことが出来るのか、写真やイラストを用いた理解しやすい解説から、生物多様性への興味が湧きます。

ひみつの犬
4_himitu.jpg 岩瀬成子 著 
 
岩崎書店

黒が好きで服も全身黒の美羽は、自分と同じマンションに引っ越してきた細田くんと出会います。マンションはペット禁止でしたが、細田くんは秘密で犬を飼っていました。2人で犬の貰い手を探すうちに、近所でゴミが投げ込まれるなどの嫌がらせがあったらしいと耳にしました。美羽は、細田くんの犬を貰ってくれると言った整体師のおじさんが犯人ではないかと疑います。単純ではない人間の心情を繊細に描いた作品です。