こどもページ

2018年1月~6月

これまでにおすすめした本

1月

サラとピンキー ヒマラヤへ行く
001 (5).jpg 富安陽子 作・絵
講談社

サラちゃんとぶたのぬいぐるみのピンキーは大の仲良しです。暑い夏、涼しいところに行きたい二人は、飛行機でヒマラヤへ飛んでいきます。そこで出会ったのは雪男の兄弟。あやうく雪男に食べられそうになったふたりですが、ピンキーの特技に一目おかれ、雪男の家に招待されます。雪男の家で食べたおやつは何だと思いますか?シリーズ第2弾、今回もサラとピンキーが世界にとびだします。

とうふやのかんこちゃん
001 (7).jpg 吉田道子 文
小林系 絵
福音館書店

かんこちゃんは、とんがり山の麓にある、あまり繁盛していない豆腐屋の娘です。ある日、お店にやってきた狐のばっさまに「豆腐の歌」を教わります。謎めいたその歌には、美味しい豆腐を作るヒントがかくされていました。やさしいタッチの挿絵がこの物語の雰囲気にぴったりとあっています。

2月

プランクトンのえほん(1)ミジンコ
image- (12).jpg 吉田丈人 監修
ほるぷ出版

教科書で必ず登場するプランクトン。そのなかの「ミジンコ」の生態に迫ります。ミジンコはわずか1~3ミリのちっぽけな体からは想像もつかない、たくましい生き物だということを知っていましたか。生き延びるために、体の形を変えたり、繁殖の方法を変えたりします。水中の酸素が少なくなったときには酸素を効率よく取り込める機能も備わっているのです。光のあて方を変えた顕微鏡撮影で、透明のミジンコの体もはっきりと見え、エビやカニの仲間だということもよくわかります。

ホカリさんのゆうびんはいたつ
image- (11).jpg はせがわさとみ 作
かわかみたかこ 絵
文溪堂

ホカリさんはちいさなまちのゆうびんやさんです。ある日、「たぬきのこ」や、「レモンのき」、「かぜのこ」などから、今までたのまれた事のない変わった手紙の配達をたのまれます。「かぜのこ」からの手紙は、6枚のはっぱに1文字ずつ「は・く・よ・ふ・か・る」と書いてあるものでした。おっと、ホカリさんのぼうしにもう1枚「ぜ」と書かれたはっぱがのっていました。さて、誰に宛てた、どういう内容の手紙でしょう。

しずかにあみものさせとくれー!
image- (6).jpg ベラ・ブロスゴル さく
おびかゆうこ やく
ほるぷ出版

たくさんの家族と暮らしているおばあさんは、大事な編み物を仕上げたいのに、孫たちに邪魔されてまったくはかどりません。そこで静かに編み物ができる場所を求めて家を出て行きます。でも、行く先々でも、おばあさんは編み物のじゃまをされてばかり。おばあさんの編み物は完成したのでしょうか。そして、大事な編み物って、なんだったのでしょうか。

3月

おとのさま、小学校にいく
shinkan201803-04.jpg 中川ひろたか 作
田中六大 絵
佼成出版社

お城の前を小学生が通りました。それを見たお殿様も小学校に興味がわき、何がなんでも行きたくなってしまいました。さっそく、お供のさんだゆうとランドセルを買いに行きます。準備万端ととのえて、どきどきしながら小学校の門をくぐります。すぐにクラスのみんなともうちとけて楽しく過ごしたお殿様ですが、トイレを言い出せずにがまんしてしまい大ピンチ!でも、学校ではしっぱいしたってだいじょうぶです。先生も友達もみんなたすけてくれます。小学校入学前後の子どもにおすすめの本です。

子ネコのスワン
shinkan201803-08.jpg ホリー・ホビー 作
三原泉 訳
BL出版

家族とはぐれ、ひとりぼっちになってしまった子ネコ。都会の真ん中でおなかをすかせ、おびえながら必死に過ごしていたところを人間に保護されます。そしてやさしい飼い主と出会い、新たな生活が始まります。野良猫、保護猫、飼い猫と状況が変わるなかで、子ネコの目線で気持ちを描写していきます。

うみのとしょかん チンアナゴ3きょうだい
shinkan201803-03.jpg 葦原かも 作
森田みちよ 絵
講談社

うみのとしょかんには、今日もゆかいな生き物たちが本を借りにきます。図書館員のひらめは、にょろにょろ細長いチンアナゴ3きょうだいの読書の悩みを解決したりとなかなか忙しい毎日です。あるとき、ひらめの図書館員のもとへ、遠い海の底から手紙が届きました。会ったことのないちょうちんあんこうからおすすめの本が知りたいという内容でした。遠く離れている人とでも、同じ本を読めば、本の中に同じ景色を見て、同じ登場人物と出会える・・・本って本当にすばらしい!本と図書館の楽しさを思い出させてくれるほのぼのとした一冊です。

4月

どうくつをこねる糸川くん
06.jpg 春間美幸 作
宮尾和孝 絵
講談社

糸川くんは、どうぶつが出てくるへりくつをこねるのがとくいです。へりくつといっても、彼の作るむちゃくちゃなつくり話は、ユーモアがあって、まわりの友達にもおもしろいと人気があります。ちょっと気になるとなりの席の里見さんにもよろこんでほしくて、毎日はりきって新しいお話を考えます。どんなお話か、読んでみてください。

北極サーカス
15.jpg 庄野ナホコ 作
講談社

寒い季節にだけやってくるサーカスがあります。そのサーカスはくじらにひかれて、北のはずれ、氷の国からやってきます。サーカスが到着すると、楽しみに待っていたお客が集まってきます。サーカスに登場する動物たちはみんな真っ白です。青色を基調にして描かれた背景に、動物たちの白色が映え、ページをめくるたびに氷の寒さが伝わってくるようです。年に一度の動物たちのすばらしい曲芸を楽しめます。

5月

あんみんガッパのパジャマやさん
anmingapa.jpg 柏葉幸子 作
そがまい 絵
小学館

えびす町ぎんざ商店街には、“あんみんガッパの店”と呼ばれる不思議な店があるといいます。そこのパジャマを着ると、ぐっすりねむれるそうです。モヨちゃんはある日、“あんみんガッパの店”を見つけ、お店の中に入ってしまいます。出てきたのは赤黒い体のあんみんガッパ。のろいのパジャマを作るというウワサもあるのに、モヨちゃんはパジャマを作ってもらうことになります。その夜、届いたパジャマを着たモヨちゃんが見たのはこわーい夢。やっぱりのろいのパジャマなのでしょうか!あんみんガッパの大きな悩みが関係していて、モヨちゃんが楽しく解決するお話です。

しらとりくんはてんこうせい
siratorikun.jpg 枡野浩一 ぶん
目黒雅也 え
あかね書房

ある日しらとりくんが転校してきた。席はおれのとなり。色白で、算数とシュークリームが好きだという。シュークリームはわかるけど、なんで算数が好きなんだろう。おれとは全然違う。二人がお互いを観察しながら打ち解け、仲良くなっていく様子が描かれています。淡々とした語り口の中にも柔らかな暖かさが感じられる作品です。

動物たちは、建築家!-どんなお家に住んでるの?-
doubututatihakentikuka.jpg ダニエル・ナサル 文
フリオ・アントニオ・ブラスコ 絵
古草秀子 訳
河出書房新社

みなさんは、どんな家に住んでいるでしょうか。木造の平屋?コンクリート造りの高層住宅?どんな家だとしても、自分の家を自分で建てたという人はほとんどいないでしょう。でも、野生の動物たちは、自分の住む所は自分で作らなくてはなりません。1匹1匹が建築家なのです。この本では、どんな材料を使って、どのくらいの大きさの巣をどうやって作るのかが、それぞれの動物の生態とともにイラストで分かりやすく紹介されています。彼らの家作りの技を見てみましょう。

6月

てんとくんの●(ほし)さがし
tei-tenntokunn.jpg いぶき彰吾 作
北原志乃 絵
文研出版

ナナホシテントウのてんとくんは、あわてんぼ。みんなより早くさなぎから顔を出し、羽が乾く前によたよた空に飛びだしました。けれど、かなぶんにからかわれ、背中の星を落としてしまいます。泣き出すてんとくんにお日様は、「泣いていても星は戻らない。自分で取り戻すんだ」と声をかけます。てんとくんは星探しを始めましたが、最後の星は、こわいクモのおばあさんが持っていたのです。

やさしいたんぽぽ
tei-yasasii.jpg 安房直子 ぶん
南塚直子 え
小峰書店

「子猫を野原に捨ててきなさい。」お母さんに言われた女の子ですが、なかなか捨てることができません。日暮れの野原で女の子が泣いていると、突然、ある奇跡が起きます。奇跡を起こしたのは、優しいたんぽぽたちでした。子猫の行く末はどうなるのでしょうか。1985年に発行したものの全面書換えです。

ひとりぼっちのつる
tei-hitoribotti.jpg 椋鳩十 作
黒井健 絵
理論社

ひとりぼっちのこどもの鶴がいました。守ってくれる親もなく、誰も生きていくすべを教えてくれません。他の鶴たちからもよそ者扱いされて、こどもの鶴はいつも孤独でした。きびしい自然のなかで、ひとりぼっちだった鶴が新しい家族の一員になるまでのおはなしです。