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2023年度1号〜6号

これまでにおすすめした本

3号

夏に、ネコをさがして
4_natsuni.jpg 西田俊也 作 
 
徳間書店

小学6年生の夏休み、佳斗(けいと)は亡くなった祖母の家に引っ越しました。ある日、祖母が大切にしていたネコが姿を消してしまい“ネコさがし”を始めます。捜索の途中で知り合った少年、蘭も手伝うと申し出てくれました。実は、蘭がいっしょに暮らす認知症の祖母にも、子ども時代に飼っていたネコへの思い入れがあったのです。祖母たちの思いをつなぐ、佳斗達の懸命な行動に心が動かされる物語です。

鈴の送り神修行ダイアリー
4_suzuno.jpg 山下雅洋 作 
酒井以 画 
 
岩崎書店

親友に裏切られたショックで不登校中の中学2年生の鈴。夏休みのある日、母の実家の村で池に落ちた鈴は、この世とあの世の“あわいの世界”で目を覚ましました。そこにいたのは死者の魂を送る死神(送り神)の左衛門と八重。このまま死ぬか、跡継ぎになるかと迫られ、ある決意をもって7日間の修行を始めます。死にゆく存在との出会い別れを経験し、生きる意味を見直していく少女の成長物語です。

インフルエンサーのママを 告発します
4_influencer.jpg ジェソンウン 作 
チャサンミ   絵  
渡辺奈緒子  訳  
 
晶文社

小学校5年生のダルムのママは、有名なインフルエンサーで、ライフスタイルや、ダルムの日常をSNSで公開しています。ところがダルムは、ママの言う通り素敵な家族を演じることに心苦しさを感じ、悩んでいました。そんな時、クラスメイトのアラが寄り添ってくれたので、ダルムは大切なことに気づかされます。SNSの影響力の大きさや、個人の自由、プライバシーについて考えさせられる一冊です。

2号

西の果ての白馬
4_nisinohate.jpg マイケル・モーパーゴ 作
ないとうふみこ 訳
 
徳間書店

妖精のおじいさんを助けて素晴らしい白馬を貸してもらう姉弟の話、農場を守り続けてきた“小さい人”との約束を破った青年がひどい目にあう話など、イギリスの西の果て、実在の村ゼナーを舞台にした5つの物語が入った短編集です。本の冒頭に「順番どおりに読んでほしい」という作者からのお願いがあります。必ず順番通りに読んでください。その理由がわかった時、“物語”を読むことの楽しさを実感できるはずです。

リブリアの魔女
4_libria.jpg 日野祐希 著 
くらはしれい 絵
 
アリス館

リブリア王国は、人口の2割が魔法使い。主人公のメノアは、その魔法使いのトップである“魔導師”を夢見ています。魔導師への道のりは険しく、厳しい修業をしなくてはなりません。その修業先に紹介されたのが、弟子をとったことのない伝説の魔導師シェリルでした。シェリルのもとでの魔法修業は、トラブルの連続です。夢のためにどんな困難にも立ち向かう、魔導師の卵メノアに勇気をもらえるお話です。

金色の羽でとべ
4_kinirono.jpg 高田由紀子 作
 
小学館

小学生バレーボールチーム、佐渡ゴールドウィングスの空良(そら)は、転校生の加入でアタッカー希望なのにセッターとキャプテンを任されます。空良がセッターの練習に励みチームをまとめようと奮闘する一方で、メンバー達も練習や試合の中で、技術とチームワークを身につけていきます。しかし新潟大会当日の朝、ある大変な出来事が起こります。展開にハラハラしつつ、バレーボールの魅力もたっぷり感じられる物語です。

1号

海よ光れ!−3・11被災者を励ました学校新聞−
umiyo.jpg 田沢五月 文
国土社

東日本大震災から12年がたちました。被害の大きかった岩手県山田町の大沢小学校では、児童会が作る学校新聞と、毎年生徒全員で演じる劇が伝統でした。新聞と劇のタイトルは、どちらも“海よ光れ”です。震災発生から、避難生活、新聞作りの再開、劇の最後の公演、大沢小学校の閉校まで、生徒・先生を含む町の人々の助け合いと被災に負けずに立ち上がる姿を描いています。

どこを食べているの?野菜
dokoo.jpg 藤田智 編著
汐文社

ふだんなにげなく口にしている野菜ですが、植物のどの部分を食べているか気にすることはないと思います。玉ねぎやブロッコリーは葉・茎・根などのうち、どの部分を食べているかご存じですか。野菜の成長の仕方や、育て方、これから人気が出そうな注目の野菜も、併せて紹介しています。知っているようで知らない野菜の真相に触れて、目が開かれる一冊です。

パフィン島の灯台守
paffin.jpg マイケル・モーパーゴ 作
ベンジー・デイヴィス 絵
佐藤見果夢 やく
評論社

ある嵐の夜のこと、幼いアランとその母親は海難事故に遭ってしまいます。二人を含めた難破船の乗客全員をたった一人で救ったのは、パフィン島で灯台守をしている寡黙な男性でした。時が経ち、成長したアランは、命の恩人である灯台守を訪ねて、パフィン島へ向かいます。アランの半生が、彼自身の言葉でドラマチックに語られます。