「世田谷区家庭読書の日」にお届けするおはなし 第46回 来年はとら年、とらといえばこの絵本!『おちゃのじかんにきたとら』
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- 掲載日2021年12月23日
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世田谷区では、「毎月23日は、世田谷区家庭読書の日」として家庭での読書をすすめています。
毎月23日に図書館職員が子どもの本のことや図書館での楽しい出来事をお届けしています。
第46回 来年はとら年、とらといえばこの絵本!『おちゃのじかんにきたとら』
私は小さなころから絵本が大好きでした。週末になると祖父、祖母といっしょに図書館へ行き絵本を読む。その時間がとても楽しかったことをよく覚えています。
そんな私が小学4年生のときに、お年玉ではじめて自分で買った絵本が『おちゃのじかんにきたとら』ジュディス・カー作、晴海耕平訳(童話館)です。
家の近くの書店にいったときにふと、大きくて毛むくじゃらのとらの表紙が目に留まりました。手に取って読んでみると・・・
ある日、ソフィーとおかあさんのおちゃの時間に、突然やってきたのは大きなとら。とらは、おなかがすいているからおちゃのじかんをいっしょにしたいといいます。ソフィーたちはとらに食べ物をたくさんあげました。とらは出されたものをぜんぶ食べてしまいます。それでも、まだおなかがすいているとら。とらはおなかいっぱいになって帰ることができるのでしょうか。
今まで、本は図書館で借りるものだと思っていました。しかしこのときは表紙のおおきなとらを見た瞬間に"欲しい"と感じていました。
そんな思い出の一冊ですが、先日図書館の本棚を整理しているときにふと見つけて、購入したあの日が目に浮かびました。当時の私は、もしもこの大きなとらが自分の家に来てしまったらどうしようと怖がっていましたが、今だったらソフィーとおかあさんのようにとらにおもてなしをしてあげられるかもしれません。
小さなころであった本は、一生の宝物だと感じました。図書館員として、これからも本との素敵な出会いをたくさん作っていきたいです。
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