「世田谷区家庭読書の日」にお届けするおはなし 第16回 声を合わせて「まんまるまんまたんたかたん」(紙芝居)
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- 掲載日2019年6月23日
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世田谷区では、「毎月23日は、世田谷区家庭読書の日」として家庭での読書をすすめています。
毎月23日に図書館職員が子どもの本のことや図書館での楽しい出来事をお届けしています。
第16回 声を合わせて「まんまるまんまたんたかたん」(紙芝居)
これまで色々な絵本や物語を紹介してきましたが、図書館には、絵本だけでなく紙芝居もたくさん置いてあります。
次の場面が出てくるまでのワクワクや、紙芝居舞台や道具を使って演出される独特の空気は、本とはまた違った魅力で子どもたちをおはなしの世界に引き込んでくれます。読み手と聞き手と向かい合って、対話をするようにコミュニケーションを取りながらおはなしを進めていくというのも、絵本とは違った楽しさがあります。
紙芝居作家の荒木文子先生は、昨年、職員の「子どもサービス実務研修」で、講師を務めてくださいました。研修の中でたくさんの紙芝居を読んでくださった荒木先生は、「紙芝居は芝居である」という言葉のとおりその巧みな話術と演技力で、紙芝居の持つ魅力を存分に伝えてくださいました。
講義の中で紹介してくださった作品の中でも私のお気に入りが、この「まんまるまんまたんたかたん」(童心社)です。
となりむらのじいちゃんに手紙を渡すというおつかいを頼まれたちびっこにんじゃのまんまる。真っ暗な夜道の中、一人で無事におつかいを果たせるでしょうか?
荒木先生ご自身が脚本を書かれたこの紙芝居は、子どもたちを楽しませるための工夫がたくさん凝らされています。
そのひとつが聞き手に参加してもらうという事、いっしょに「まんまるまんま たんたかたん!」の呪文でまんまるを応援し、ハプニングを乗り越えていくというハラハラドキドキなストーリーは、聞いている子どもたちの心をグッと掴んでくれます。
小学校の出張おはなし会でこの紙芝居を読むと、クラスの子どもたちはたちまち夢中!
おはなし会が終わって子どもたちが教室に戻る途中にも、「まんまるまんま たんたかたん!」の声が途切れず聞こえてきます。その子どもたちの笑顔は、演じ手としてもとてもうれしいものです。
お家で紙芝居を読んだことがないという方も、ぜひ図書館で借りて家族の楽しいひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。紙芝居舞台も借りられます。