世田谷区制90周年記念「文字・活字文化の日記念講演会」を開催しました

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  • 掲載日2022年11月24日
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  令和4年11月5日(土曜日)、小説家の池澤夏樹さんをお招きし、世田谷区制90周年記念「文字・活字文化の日記念講演会」を開催しました。

第1部 子ども読書リーダー(子ども司書)による発表

子ども読書リーダーとは、周りの友だちに本のすばらしさを伝え、本との結びつきを手助けする役割を担うリーダーのことです。
夏休みに調べ学習やおはなし会の講座を受講し、その後も図書館のおはなし会などで活躍しています.

今回は、区制90周年にちなみ「世田谷区の誕生」『ごんぎつね』などで知られる童話作家の「新美南吉と世田谷」「90年後の図書館」三つのテーマを発表しました。

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約200名近くの観客の前で大変緊張してしまう状況の中、全員が普段から行っている読み聞かせの成果を発揮し、会場の観客から大きな拍手をいただきました。

第2部 池澤夏樹氏による講演「国の針路と個人の力 沖縄を例として」

小説家・詩人である池澤さんは北海道出身ですが幼少期は世田谷区で過ごされ、2022年1月まで新聞で連載されていた『また会う日まで』には九品仏や奥沢など世田谷区の地域が出てきます。

講演の前半では、池澤さんが世田谷で過ごされた時のエピソードや交流があった大岡昇平さんについて話していただきました。軽快なトークで会場は大変温まりました。

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続いて「国の針路と個人の力 沖縄を例として」について語っていただきました。

なぜ国は誕生し、国がなぜ戦争を起こしてしまうのかを丁寧に説明いただき、第二次世界大戦で沖縄が舞台となった理由を解説してくださりました。また、大田実氏の電文の資料を参考に沖縄戦でアメリカ軍が攻めてきた際、県民がどう過ごしていたのかを詳細に話してくれました。

話の後半では、沖縄国際大学米軍ヘリコプター墜落事件などを基に米軍基地を沖縄に置くことの危険性及び観光・物流・文化の観点から池澤さんならではの沖縄の可能性・特性を語ってくれました。最後に話の締めくくりとして、難民の受け入れや米軍基地に対して今後日本はどのように行動していく必要があるのかを教えていただきました。観客のみなさんが、メモをとりながら熱心に聞き入っている様子が大変印象的でした。

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アンケートからは、「池澤さんの平和への思い、平和を作り続けないといけないことが身に沁みた」「池澤さんのお話を直接聞けて大変ありがたい機会でした」と感想をいただきました。

●池澤夏樹さんの著作リストはこちら(会場内で配布したもの)
●世田谷区立図書館所蔵の池澤夏樹さんの著作一覧はこちら

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